架電率とは?接続率・通話率との違いと計算式——テレアポの数字を正しく読む

基礎知識

架電率はリストの消化ペース、接続率は電話がつながった割合、通話率は会話が成立した割合を指し、3つは分母も意味も異なります。 「架電率が低い」「接続率が悪い」「通話率が上がらない」という言葉が現場で混ざって使われがちですが、どの指標が悪いかによって見直すべき場所がまったく違うため、まず定義を分けて数字を読む必要があります。

この記事では、架電率・接続率・通話率の3つの違いと、それぞれの目安・改善の着眼点を整理します。

比較表:架電率・接続率・通話率

項目架電率接続率通話率
分母架電予定リスト数架電した件数接続できた件数
分子実際に架電できた件数電話がつながった件数実質的な会話が成立した件数
測っているものリストの消化ペース・稼働効率つながりやすさ要件を伝えきれたか
一般的な目安稼働体制によって差が大きい5〜10%程度接続率よりさらに絞られる
低い場合に見直す場所架電体制・リストの割り振りリストの精度・架電時間帯トークスクリプトの切り出し方

架電率とは——リストの消化ペースを測る指標

架電率は、その日・その期間に架電予定だったリストのうち、実際に架電できた件数の割合です(架電できた件数 ÷ 架電予定リスト数)。

この指標が測っているのは「つながりやすさ」ではなく、架電チームがリストをどれだけ消化できているかという稼働の進捗です。架電率が低い場合、原因は電話のつながり方ではなく、架電体制側にあります。

  • オペレーターの人数・稼働時間に対してリストの量が多すぎる
  • 1件あたりの架電に時間がかかっている(リストの精査や入力作業が架電と並行している)
  • 架電予定リストの優先順位付けができておらず、架けやすいところだけに時間を使っている

架電率は接続率・通話率より扱われる頻度が少ない指標ですが、「架電数が計画より伸びていない」という課題の多くは、接続率ではなくこの架電率側の問題です。架電体制と架電数の関係を人数単位で試算した例は月100アポの舞台裏——何人が何件架けて作っているのかで公開しています。

接続率とは——電話がつながる割合

接続率は、架電した件数のうち、電話がつながった(在席者が応答した)件数の割合です(接続件数 ÷ 架電件数)。一般に5〜10%程度が目安とされますが、架電先の業種・企業規模、架電する時間帯によって変動します。

接続率が目安より低い場合に見直すべきは、トークの内容ではなくリストと時間帯です。

  • リストの精度(存在しない番号、代表番号ではなく個人直通が必要な業態など)
  • 架電する時間帯(在席率が低い時間帯に集中して架けていないか)
  • 架電先の業種特性(外勤が多い業種は在席率そのものが低い)

架電時間帯と接続率の関係については、通説をそのまま使うのではなく自社の架電ログで検証する方法を架電の時間帯・曜日の定石——つながりやすさの通説と自社での検証方法で解説しています。

通話率とは——会話が成立する割合

通話率は、接続できた件数のうち、要件を伝えられる程度の実質的な会話が成立した件数の割合です(通話成立件数 ÷ 接続件数)。

ここが3つの指標の中でもっとも混同されやすいポイントです。「電話はつながった(接続率は悪くない)のに、アポにつながる会話ができていない」というケースでは、接続率を見ても問題が見えません。接続した直後に切られる、担当者への取り次ぎを断られる、名乗った時点で終話されるといった事象は、接続率には「接続あり」として数えられていても、通話率には反映されません。

通話率が低い場合に見直すべきは、リストや時間帯ではなく接続直後の切り出し方です。

  • 電話に出た相手が誰であるか(受付・担当者・決裁者のどの段階で切られているか)
  • 名乗りから要件を伝えるまでの秒数とトークの順番
  • 断られた際の切り返しの有無

3つの指標を分けて見ると、どこに問題があるかが分かる

架電率・接続率・通話率を分けて計測すると、「架電数が伸びない」という同じ悩みでも、原因がまったく違う場所にあることが見えてきます。

  • 架電率が低い:リストが余っている、またはオペレーター稼働に無駄がある→体制側の課題
  • 接続率が低い:リストの精度不足、または架電時間帯の問題→リスト・時間帯の課題
  • 通話率が低い:接続はできているがトークで切られている→スクリプトの課題

この3段階の切り分けは、架電数からアポ獲得・商談化までの指標連鎖の一部にすぎません。架電数からアポ、アポから商談化までを通してKPIとして設計する考え方はインサイドセールスのKPI設計——架電数から商談化率までで整理しています。また、接続率とアポ率(接続できた相手のうちアポに至る割合)の違いと目安はテレアポのアポ率の目安——架電数から逆算する現実的な獲得計画で解説していますので、合わせて確認することをおすすめします。

向かないケース:3つの数字だけでチームや発注先を評価すること

正直に書くと、架電率・接続率・通話率の3つの数字だけで、架電チームや発注先の良し悪しを判断するのは早計です。これらはあくまで「どこに問題がありそうか」を切り分けるための中間指標であり、最終的な成果指標ではありません。

通話率が高くても、話した内容が要件とずれていてアポに結びついていなければ意味がありませんし、接続率が低くても、架電先の業種特性上もともと在席率が低いだけという場合もあります。これらの指標は、最終的なアポ獲得数・商談化率と合わせて見てはじめて意味を持ちます。アポの質そのものを評価する視点はアポからの商談化率の目安とは?低い時の原因分析と改善方法で扱っています。

まとめ

  • 架電率はリストの消化ペース(分母は架電予定リスト数)、接続率は電話がつながる割合(分母は架電数)、通話率は会話が成立する割合(分母は接続数)で、3つは分母も改善策も異なる
  • 架電率が低ければ体制側、接続率が低ければリスト・時間帯、通話率が低ければトークスクリプトを見直すのが基本の切り分け
  • 接続率の目安は一般に5〜10%程度だが、業種・時間帯で変動する
  • 3つの指標はあくまで中間指標であり、最終的なアポ獲得数・商談化率と合わせて評価する必要がある

言葉として似ている3つの指標を分けて計測するだけで、「何となく数字が悪い」という感覚的な評価から、どこを直せば改善するかが見える実務的な評価に変わります。

この記事に関するよくある質問

架電率と接続率は同じ意味ですか?

違います。架電率は架電予定リストのうち実際に架電できた件数の割合で、分母はリスト数です。接続率は架電した件数のうち電話がつながった件数の割合で、分母は架電数です。架電率はリストの消化ペース、接続率はつながりやすさを表しており、分母も改善策もまったく異なります。

通話率と接続率の違いは何ですか?

接続率は「電話がつながったかどうか」、通話率は「つながった上で実質的な会話が成立したかどうか」を指します。現場では電話に出てもすぐ切られる、取り次いでもらえずに終わるケースがあり、これらは接続率には含まれても通話率には含まれません。2つを分けて見ないと、電話はつながっているのに成果が出ない原因を特定できません。

接続率の目安はどれくらいですか?

一般に5〜10%程度が目安とされますが、架電先の業種・企業規模、架電する時間帯によって変動します。接続率が目安より低い場合は、リストの精度や架電時間帯を見直すのが先で、トークスクリプトの改善よりも優先度が高い施策です。

← コラム一覧に戻る

資料ダウンロード 無料で相談する