食品メーカー・卸の営業代行——販路開拓の進め方(業界別)

業界別

食品メーカー・卸の販路開拓が難しいのは、商談相手が量販店・コンビニ・ECモールのバイヤー部門であり、新商品の採用には棚替えタイミング・ロット・リードタイムといった専門的な条件が絡むため、一般的なテレアポのトークだけでは商談化しないことです。 営業代行に任せられるのは「初回接点づくり」までで、その先のバイヤー商談・条件交渉は自社の営業担当者が引き継ぐ前提で役割分担すれば、営業代行は販路開拓の着手を早める手段になります。

この記事では、食品メーカー・食品卸が新規の販路開拓に営業代行を使う際の進め方と注意点を、発注者目線で解説します。

比較表:食品メーカー・卸の販路開拓チャネル

チャネル性質立ち上げの手間主なリスク・限界
展示会・商談会(FOODEXなど)待ち+攻めの中間出展準備・サンプル手配に数ヶ月開催頻度が限られ、継続的な母数確保の柱にはなりにくい
既存取引先からの紹介・横展開待ち(既存関係に依存)準備不要だが関係構築に時間がかかる紹介件数が既存取引先の数に比例し、拡大の再現性が低い
テレアポ内製化攻め(自社で対象を選定)1〜3ヶ月(リスト・スクリプト整備)営業担当が商品開発・既存取引先対応と兼務しやすく、架電時間が確保しにくい
営業代行(成果報酬型)攻め(対象条件は自社が設定)契約後、比較的早期に着手可能バイヤー商談・条件交渉は代行できず、初回接点づくりに範囲が限定される

展示会・商談会は良質な接点を一度に作れますが、開催頻度に制約があり、年間を通じた母数確保の柱にはなりにくいチャネルです。既存取引先からの紹介・横展開は成約率が高い一方、取引先の数自体が増えない限り拡大の再現性が低いという限界があります。テレアポ内製化は自社にノウハウが残りますが、営業担当が商品開発や既存取引先対応と兼務しやすく、架電時間の確保が課題になりがちです。

**営業代行(成果報酬型)**は、対象企業の条件(業態・規模・取扱商品カテゴリーなど)を自社で設定したうえで、継続的にアプローチできるチャネルです。初期費用0円で着手できるため、展示会や紹介経路を維持しながら新しい接点を並行して増やす使い方が現実的です。

なぜ食品メーカー・卸の販路開拓は商談化しにくいのか

食品メーカー・卸の販路開拓が他業種と異なるのは、商談相手であるバイヤーの判断軸が、一般的な法人営業の決裁者とは異なるという構造にあります。主に3つの要因があります。

①採用の決定に専門条件が絡む。 量販店・コンビニのバイヤーは、新商品の味や価格だけでなく、ロット・リードタイム・賞味期限・納品条件・POSデータに基づく売場提案までを評価します。電話口で「新商品です、ぜひお取引を」と訴求しても、こうした条件を詰める材料がなければ検討の土台に乗りません。

②棚替えのタイミングが決まっている。 多くの量販店・コンビニは棚割りの見直し(棚替え)を年数回の決まった時期に行っており、このタイミング以外での新規提案は後回しにされやすい傾向があります。闇雲に架電するより、棚替えのタイミングを踏まえたアプローチ設計が必要です。

③商談会・展示会文化が根強い。 食品業界ではFOODEXをはじめとする商談会・展示会が新規取引のきっかけになることが多く、テレアポ単独では接点を作りにくい相手に、展示会での名刺交換を経てから架電するといった組み合わせが有効になる場面があります。展示会接点をアポに変える実務は展示会後のフォロー実務でも解説しています。

この3つが重なるため、食品メーカー・卸の販路開拓は「量を架ければ当たる」という単純な作業にはならず、対象の絞り込みと役割分担の設計が特に重要になります。

営業代行が担える範囲と担えない範囲

食品業界で営業代行を使う際にまず切り分けるべきなのは、「どこまでを任せ、どこから自社が引き継ぐか」です。

営業代行が担えるのは、対象企業(量販店・コンビニ・ECモール・飲食チェーンの本部や、食品卸・食品メーカーの仕入れ担当部門)への架電・フォームでの初回接点づくりと、「新商品・新規取引の提案を聞いてもらえる担当者との面談設定」までです。

一方、バイヤーとの具体的な商談(試食・条件交渉・納品条件の調整)は、商品知識と価格決定権を持つ自社の営業担当者が引き継ぐ必要があります。この切り分けを曖昧にしたまま契約すると、「アポは取れたが、相手が求める情報をその場で答えられず話が終わった」という結果になりがちです。

当社(クイックセールス)の支援実績は人材業界・建設業界向けが中心で、食品業界向けの支援事例は公式サイト上で公開できる状態にはありません。業界特有の商談ノウハウよりも、対象条件の設定と「初回接点づくり」までの役割を正確に実行できるかを基準に判断していただくのが実情に合った選び方です。

狙うべき対象企業の見極め方——メーカーと卸で異なる

対象の絞り込み方は、メーカーと卸で異なります。

食品メーカーの場合、狙うべきは「取扱カテゴリーの入れ替えを検討していそうな量販店・コンビニ・ECモールのバイヤー部門」です。新商品の発売時期や、同カテゴリーで競合商品の取り扱いが薄い業態を優先すると、棚替えタイミングと合致しやすくなります。

食品卸の場合、開拓対象は「仕入れ先(メーカー)」と「販売先(飲食店・小売店)」の2方向に分かれます。販売先開拓は業態・エリア・規模で対象を絞り込める一般的な法人営業に近く、営業代行の得意領域です。仕入れ先メーカーの開拓は、商品の独自性や既存の取引関係が絡みやすいため、初回接点づくりに範囲を限定したうえで、条件交渉は自社の仕入れ担当が担う分業が前提になります。

対象条件を代行会社と事前にすり合わせておくことで、有効アポの考え方どおり、話を聞いてもらえても検討の土台に乗らないアポの量産を防ぎやすくなります。

営業代行を機能させる役割分担と運用の工夫

食品業界で営業代行を活かす鍵は、「初回接点づくり」までを代行会社に任せ、商品の強み・条件面の訴求ポイントをどれだけ具体的に共有できるかです。

  • 訴求する条件の言語化:賞味期限・ロット・最低発注量・納品体制など、バイヤーが検討材料にする条件を事前に整理してトークスクリプトに落とし込む
  • 棚替えタイミングの共有:対象業態の棚替え時期を踏まえ、アプローチする時期を代行会社とすり合わせる
  • 窓口の設計:バイヤー部門の担当者に直接つなぐか、まず商品部・仕入れ担当の窓口経由にするかを事前に決める

発注側が獲得アポの中身を事前に確認し、承認したものだけを課金対象にする承認アポの仕組みは、商談の中身が条件に合うかを早期に把握し、対象の絞り込みを修正するサイクルを作るうえでも機能します。単価の考え方はアポ単価2万円の内訳、母数を支える営業リストの質については営業リストの質もあわせてご覧ください。

食品メーカー・卸の営業代行が向かないケース

営業代行は万能ではありません。以下のケースでは、外注のメリットが出にくいことがあります。正直にお伝えします。

  • バイヤー商談そのものの代行を期待している場合:試食・条件交渉を含む商談代行は営業代行の範囲外です。商品知識を持つ自社の営業担当者が引き継ぐ体制が前提になります
  • 訴求する条件(ロット・賞味期限・納品体制など)が社内で整理されていない場合:条件が曖昧なまま架電しても、検討の土台に乗らないアポが積み上がるだけになります
  • 既に展示会・既存取引先からの紹介だけで必要な取引先数を確保できている場合:新規チャネルを追加するコストに見合うリターンが出にくいことがあります

このいずれかに強く当てはまる場合は、営業代行よりも商談条件の整理や既存チャネルの強化を先に進めたほうが投資対効果が高いことがあります。

まとめ

  • 食品メーカー・卸の販路開拓が難しいのは、商談相手であるバイヤーの判断軸に専門条件が絡み、棚替えタイミングも決まっているため
  • 展示会・既存取引先からの紹介・テレアポ内製・営業代行は併用が基本。営業代行は対象条件を自社設定できる「攻め」のチャネルとして機能する
  • 営業代行が担えるのは初回接点づくりまでで、バイヤーとの具体的な商談・条件交渉は自社の営業担当者が引き継ぐ前提の役割分担が必要
  • 狙うべき対象は、メーカーなら棚替えタイミングと合致する業態、卸なら業態・エリアで絞り込める販売先が中心になる
  • バイヤー商談の代行を期待している場合や、訴求条件が社内で未整理の場合は、営業代行以外を優先したほうがよいこともある

当社(クイックセールス)は承認アポ方式・承認アポ1件20,000円〜・初期費用0円・月額固定費0円・契約縛りなしで営業代行を提供しています。これまでのアポ獲得数は30,000件以上、支援企業150社以上、継続率は90%以上です。食品業界向けの専業実績は公開できる状態にありませんが、対象企業の条件・訴求する条件をすり合わせたうえで、初回接点づくりまでを担う体制で支援しています。

この記事に関するよくある質問

食品メーカーの新商品を量販店やコンビニに売り込む際、営業代行は使えますか?

使えますが範囲が限定されます。営業代行が担えるのは、バイヤー部門の担当者と「新商品の提案を聞いてもらえる初回接点」を作るところまでです。棚替え・ロット・納品条件といった具体的な商談や条件交渉は、商品知識を持つ自社の営業担当者が引き継ぐ前提で設計する必要があります。バイヤー商談そのものの代行を期待すると、期待値のズレが生じます。

食品卸の新規取引先開拓(仕入れ先・販売先)に営業代行は向いていますか?

向いています。特に販売先(飲食店・小売店)への新規開拓は、一般的な法人営業に近く、対象条件(業態・エリア・規模)を事前に絞り込んでおけば営業代行の得意領域です。一方、仕入れ先メーカーの開拓は専門的な商品知識や既存の取引関係が絡みやすく、初回接点作りだけを任せ、条件交渉は自社が担う分業が前提になります。

営業代行会社に食品業界の実績がなくても依頼できますか?

依頼できますが、確認すべき点があります。当社(クイックセールス)の支援実績は人材業界・建設業界向けが中心で、食品業界向けの支援事例は公式サイト上で確認できる状態ではありません。業界実績の有無よりも、対象企業の条件設定や商談の定義をどこまで具体的にすり合わせられるかを基準に判断することをおすすめします。業界実績を重視する場合は、食品業界向けの実績を公開している他社と比較したほうが判断しやすくなります。

← コラム一覧に戻る

資料ダウンロード 無料で相談する